Homeに戻る  一覧に戻る 

Out of Print


絶版本[2002.06.01]

丸善日本橋店に行って、本を注文しようとしたら、3冊[1][2][3]とも絶版(out-of-print)だった。取り次ぎに在庫があれば入手可能らしいが、入手は難しいかもしれない。1冊だけは新しい本(Cohenの"Advanced Topics in Computational Number Theory")だったため、現物があり購入できた。

昨年にも欲しかった本が絶版になっていて買えなかったものが1冊[4]あった。 本当に欲しい本が簡単に手に入らなくなるのは困ったものだ。

出版も営利を追求せざるを得ないので、長期に渡って在庫を維持することは難しいと思うが、10年で絶版は早過ぎるのではないだろうか? 良い本は10年後、20年後、30年後でも価値があるし、後で欲しいと思う人も出てくる。 書店で手に取って気に入ったものは積極的に買うし、定評のあるものは注文することにしているが、絶版で入手できないのは残念だ。

公立図書館も数学専門書(英語で書かれている本)は置いていないし、公費で購入してもらうことは期待しにくい。 となると、個人で購入するしかないが、絶版では入手できない。 余りに書籍の寿命が短いと、書籍では文化の継承ができなくなってしまうのではないか。 現在では、On-Demand-Publishingという手段もあるし、電子データ(例えば、pdfファイル)のインターネット販売でも良い。 なんとかならないものだろうか?

電子立国という言葉があったが、数学立国という言葉もあっていいのではないか? 数学を発展させることで、国を繁栄させる。 そのためには、数学の面白さを伝えること、具体的には、専門書の翻訳、公立図書館の蔵書の拡充や義務教育/高等教育の充実も必要だ。 難問(Riemann予想など)の解決には、国が高額の懸賞金を出しても良いのではないか?

入手困難な本


[2002.06.03追記]
丸善より、メールで連絡があり、[1],[3]は入手できず、[2]は第2版(ISBN0-387-95490-2)が2002年10月に出版される予定というので、予約することにした。


Last Update: 2005.06.12
H.Nakao

Homeに戻る[Homeに戻る]  一覧に戻る[一覧2002に戻る]