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Upgrading to NetBSD-2.0


NetBSD 1.6.2→2.0へのUpgrade[2005.04.10]


近所では、桜が満開である。今日は風が強いので、花びらが舞い散っている。

NetBSD-2.0がreleaseされたことは知っているが、忙しさのあまり、自宅の環境はしばらく放っておいた。そろそろ自宅の環境もUpgradeすることにした。
先週は、Athlon 700MHzタワー機(jaguar)のNetBSD-1.6.2をNetBSD-2.0にUpgradeした。
続いて、今日は、FMV-Biblo LOOX T9/80W(fox)上のNetBSDを1.6.2をNetBSD-2.0にUpgradeした。

Upgradeの大まかな作業手順は以下の通りである。
  1. install用のFD2枚を用意する。 FDをフォーマットした後、Windows上で作業する場合ならrawrite.exe(NetBSD上で作業する場合ならdd)を使って、boot1.fsとboot2.fsを書き込む。
  2. install用のバイナリ/カーネルのソースをLOOX上に転送して、例えば、それぞれ/home/his/NetBSD-2.0/i386/binary/sets/および/home/his/NetBSD-2.0/source/sets/に置く。 これは、GENERICカーネル上で内蔵LANデバイスが動作しなかった場合に備えるためである。 あらかじめ、使用するLANカードの動作が確認できているなら、ftpサーバ(これも別マシン上のNetBSDで構築する)を用意して、ftpインストールする方が便利である。
  3. LOOX T9の電源を切り、USB FDDユニットを装着する。
  4. install FD(boot1.fs)で起動し、メッセージ(Please remove disk 1, insert disk2, and press return...)が表示されたら、FD(boot2.fs)に入れ換えて、Enterキーを押す。
  5. NetBSD-2.0のインストーラが起動するので、最初にインストールメッセージの言語(ここではEnglish)を選択する。
  6. 次に、Upgrade NetBSD on a hard diskを選択し、インストール先はwd0を選択する。
  7. distributionの選択では、Custom installationを選択する。
    Gamesをインストールしないようにするため、インストールセットの選択から外す。
  8. KernelはGENERICを選択する。
  9. bootblocksは、Use existing bootblocks(変更しない)を選択する。
  10. 展開時の表示は、Progress bar (recommended)を選択する。
  11. インストールセットの媒体は、Local directoryを選択し、Base directoryをtargetroot/home/his/NetBSD-2.0に、set directoryを/i386/binary/setsに指定する。
    (NetBSD-1.6.2までは、Local directoryに/mnt/home/his/NetBSD-2.0/i386/binary/setsを指定していたので、/mntの代わりに/targetrootを使うことに気づかず、しばらく悩んでしまった。)
  12. インストールセットの展開が完了したら、/devファイルを作成し、/etc/rc.confのrc_configired=NOをrc_configured=YESに変更するようにメッセージを表示して、インストール作業は完了する。
    実際には、/etc/rc.confは以前の設定がそのまま保存されているので、変更不要であった。
  13. Utility menuのRun /bin/shを使って、内蔵LLANデバイスrtk0が使えるかどうか確認すると、rtk0: watchdog timeoutのメッセージが表示されて、今回もうまく動作しない。
  14. インストーラを終了したら、sync;sync;sync;rebootで再起動する。
  15. 一般ユーザ(his)でログインする。
    /etc以下のファイルは、以前の設定が引き継がれているので、ほとんど変更の必要はなかった。
    /etc/X11/XF86Configが残っているので、そのままでXFree86も起動できた。
  16. カーネルを再構築すために、kernelソースsyssrc.tgzを展開する。
    kernelのconfigファイルFOXは、GENERICを元に修正した。
    # cd /sys/arch/i386/conf
    # cp GENERIC FOX
    # mule -nw FOX
    # config FOX
    # cd ../compile/FOX
    # make depend; make
    # chmod 444 netbsd
    # cp /netbsd /netbsd.old
    # cp netbsd /
    
    として、LOOX T9用に最適化されたkernel(netbsd)を作成し、/netbsdを入れ換える。

今回より、gcc versionが3.3.3 (NetBSD nb3 20040520)に上がった。 また、いつの間にかUSBメモリ(BUFFALO Clip Drive 512MB)が利用できるようになった。
# mount_msdos /dev/sd0e /mnt
# df -k
# ls /mnt

NetBSDの参考文献としては、今となっては古い雑誌/ムックの記事しか挙げられない。 雑誌BSD Magazineが休刊になったのがとても残念である(毎号購入していた雑誌であったが、思ったよりも需要がなかったのだろうか)。
いくつかのlibraryとアプリケーションをbuildした。


Last Update: 2005.07.05
H.Nakao

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