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Rational Points on Elliptic Curve: x^3+y^3=489489


[2001.05.02]x^3+y^3=489489の有理点


Diophantus方程式
     x3+y3=489489 ----------------------------- (1)
で定義される楕円曲線、つまり、同次化した
     x3+y3=489489z3 ----------------------------- (2)
で定義される楕円曲線の有理点について考察する。489489=3*101*163である。

■楕円曲線(1)は、整点を持たない。
(1)でx,yを有理整数とすると、
     max{|y|,|x|} <= 2*\sqrt(489489/3)=807.868801229...
を得るので、有限の組合せを調べて、(1)は整点を持たないことがすぐに分かる。

■楕円曲線(1)の有理点のrankは、5であることが既に分かっているので、有理点を求めてみよう。これは、射影平面P2上の楕円曲線(2)の有理点[x:y:z]を求めることと同値である。
また、楕円曲線(1)を以下の双有理変換\phiによって、Weierstrass標準形に変形する。
有理変換\phi:(x,y)--->(X,Y)を
     X={12*489489}/{x+y}
     Y={36*489489*(x-y)}/{x+y}
で定義すると、
     x={36*489489+Y}/{6X}
     y={36*489489-Y}/{6X}
となり、\phi-1も有理変換であり、楕円曲線(1)は、
     Y2=X3-432*4894892 ------------------------- (3)
と有理同値になる。これを同次化すると、
     Y2Z=X3-432*4894892Z3 ------------------------- (4)
となる。

Common Lispプログラムにより、楕円曲線(4)の有理点について、x,yを有理整数として、0<|x|<=y<=2400000まで、楕円曲線(4)の整点について、0<|x|<1000000000までを調べると、このようになる。
ここで、楕円曲線(2)上の有理点P[x:y:z]に対して、-P[y:x:z]も楕円曲線(2)上の有理点である。また、楕円曲線(4)上の有理点Q[X:Y:Z]に対して、-Q[X:-Y:Z]も楕円曲線(4)上の有理点である。
よって、以下の表には、(1)または(4)の有理点の半分を記述している。

F:x3+y3=489489z3 in P2
   [x:y:z]=phi-1([XZ:Y:Z3])
C:Y2Z=X3-432*4894892Z3 in P2
   [XZ:Y:Z3]=phi([x:y:z])
F':x3+y3=489489 in A2∪{O}
   (x/z,y/z) if z≠0, O if z=0
C':Y2=X3-432*4894892 in A2∪{O}
   (X/Z2,Y/Z3) if Z≠0, O if Z=0
x y z 備考 X Y Z 備考
-1 1 0 OF(無限遠点) 0 1 0 OC(無限遠点)
62 235 3 P1 59332 -10264436 1 整点 -Q1
-1033 3112 39 P2 110188 -35133020 1 整点 -Q2
2047 28841 366 -P1-P2 69601 -15285977 1 整点 Q1+Q2
19871 28540 399 P3 48412 -3155516 1 整点 -Q3
8587 39824 507 -P1+P5 61516 -11370268 1 整点 -Q1+Q5
-296425 296722 543 2P1+P2-P5 10739092 -35192597804 1 整点 -2Q1-Q2+Q5
-1206 129617 1497 P4 181636 -76739572 1 整点 -Q4
-140027 170915 1662 -P1+P3 316057 -177392411 1 整点 Q1+Q3
381595 452381 6714 P2+P4 425593 -40383413 3 -Q2-Q4
-136093 2112925 26808 P1+P2+P3+P4 1274497 -1283064769 4 -Q1-Q2-Q3-Q4
-57235223 57237302 34689 P5 98007988 -970269121900 1 整点 -Q5
-23616469 23664880 54939 -2P1-2P2-P3-P4+P5 6665932 -17210411036 1 整点
2Q1+2Q2+Q3+Q4-Q5
-1473667651 1508910859 7831878 3P1+P2+P3+P4-P5 1305313 -1491289255 1 整点
-3Q1-Q2-Q3-Q4+Q5
122006 137869 2085 2P1+P2+P3-P5 1178164 -134454788 5 -2Q1-Q2-Q3+Q5
22985 193528 2457 -P2-P4 5399212 -10118657276 9 Q2+Q4
-191537 586844 7359 -P2-P3 13231036 -46182901492 11 Q2+Q3
-259048 1718209 21777 -2P1-P2-P3-P4+P5 25334764 -11734612324 17 2Q1+Q2+Q3+Q4-Q5
... ... ... ... ... ... ... ...

■楕円曲線(1)および楕円曲線(3)の有理点の成す群は、rank 5のAbel群Z5に同型である。

(1)の有理点は
     P1(7/2,17/2),P2(56/19,163/19),P3(-2890/147,2971/147),
     P4(-1206/1497,129617/1497),P5(-57235223/34689,57237302/34689)
で生成され、(3)の有理点は
     Q1(657,9855),Q2(684,11556),Q3(14308,1711412),
     Q4(181636,76739572),Q5(98007988,970269121900)
で生成される。つまり、(1)の有理点は、
     i(7/2,17/2)+j(56/19,163/19)+k(-2890/147,2971/147)
     +m(-1206/1497,129617/1497)
     +n(-57235223/34689,57237302/34689) ただし、i,j,k,m,nは有理整数
である。同様に、(3)の有理点は、
     i(657,9855)+j(684,11556)+k(14308,1711412)+m(181636,76739572)
     +n(98007988,970269121900) ただし、i,j,k,m,nは有理整数
である。
GNU Common LISPで0<=i<=3,|j|,|k|,|m|,|n|<=3を満たす(3)の有理点を計算すると、このようになる。さらに、これらに対応する(1)の有理点を計算すると、このようになる。


[参考文献]


Last Update: 2005.08.21
H.Nakao

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